南フランスの陽気な港町、マルセイユ。その歴史と文化が色濃く残る街には、海からの恵みを存分に味わえる料理がたくさん存在します。中でも特に有名なのが「ブイヤベース」という魚介類を使ったスープです。
ブイヤベースは、マルセイユの漁師たちが、余りが出た魚を煮込んで作った料理が起源と言われています。当初は貧しい人々の食べ物でしたが、その美味しさが徐々に広がり、現在ではフランスを代表する名物料理として世界中で愛されています。
ブイヤベースの魅力を探る!
ブイヤベースの最大の魅力は何と言っても、新鮮な魚介類の旨みが凝縮されている点です。マルセイユの漁師たちが獲ってきたばかりの魚や貝、甲殻類などを贅沢に使用し、じっくりと煮込むことで、それぞれの素材が持つ奥深い美味しさが引き出されます。
スープは、トマトベースで、玉ねぎ、ニンニク、セロリなどの野菜をじっくりと炒めた「ソフリット」と呼ばれるものを使います。このソフリットがブイヤベースの土台となり、魚介類の旨みをさらに引き立てます。
ブイヤベースには様々な魚介類が使われます!
ブイヤベースに使われる魚介類は、季節や漁獲状況によって異なります。代表的なものとしては、
- 白身魚: 鯛、スズキ、カレイなど
- 甲殻類: ムール貝、エビ、カニなど
- 貝類: ホタテ、アサリ、 percebes(スペインのイワガニ)など
などが挙げられます。これらの魚介類は、全て新鮮なもので、丁寧に捌かれて鍋に入れられます。
ブイヤベースをより美味しく楽しむために!
ブイヤベースは、フランスパンを添えて食べるのが一般的です。スープに浸したパンを手でちぎって食べると、魚介の旨みが染み込んだパンが格別です。また、ルシアン(ルーシアン)と呼ばれる、ブイヤベース専用の赤い塗料も用いられます。
ブイヤベースのレシピに挑戦!
ブイヤベースは、家庭でも作ることができます。ただし、本格的なブイヤベースを作るには、多くの時間と手間がかかります。魚介類を丁寧に捌き、スープをじっくりと煮込む必要があります。
以下に、ブイヤベースの基本的なレシピを紹介します。
材料 | 分量 |
---|---|
魚介類(鯛、スズキ、エビなど) | 適量 |
玉ねぎ | 1個 |
ニンニク | 2かけ |
セロリ | 1/2本 |
トマト缶 | 1缶 |
白ワイン | 150ml |
水 | 1L |
オリーブオイル | 大さじ2 |
塩コショウ | 少々 |
フランスパン | 適量 |
ブイヤベースの作り方:
- 魚介類は食べやすい大きさに切り、塩水で洗っておく。
- 玉ねぎ、ニンニク、セロリをみじん切りにする。
- 鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、ニンニク、セロリを炒める。
- トマト缶を加えてさらに炒め、白ワインと水を入れ煮込む。
- 沸騰したらアクを取り、弱火で30分ほど煮込む。
- 魚介類を加えて、再び弱火で15分ほど煮込む。
- 塩コショウで味を調え、フランスパンと一緒に盛り付ける。
ブイヤベースは、魚介類の旨みが凝縮された、まさに海の宝石と言えるスープです。マルセイユを訪れた際には、ぜひ味わってみてください。